研究課題/領域番号 |
17H04236
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
胎児・新生児医学
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
田中 守 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 教授 (20207145)
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研究分担者 |
落合 大吾 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 講師 (80348713)
升田 博隆 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 講師(非常勤) (80317198)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
16,900千円 (直接経費: 13,000千円、間接経費: 3,900千円)
2019年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2018年度: 5,850千円 (直接経費: 4,500千円、間接経費: 1,350千円)
2017年度: 5,980千円 (直接経費: 4,600千円、間接経費: 1,380千円)
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キーワード | ヒト羊水幹細胞 / 間葉系幹細胞 / 早産 / 敗血症 / 抗炎症作用 / 脳性麻痺 / 再生医療 / 幹細胞治療 / ニューロスフェア / 未熟児医学 / 幹細胞 / 羊水 |
研究成果の概要 |
本邦では年間5万件の早産分娩が存在し約4割が子宮感染に起因するが,早産とその合併症に対する新規治療法の開発は周産期領域の課題である. 我々は,リポポリサッカライドを生後3日目のラットに投与し早産新生仔敗血症モデル動物を作成し,このモデルを用いてヒト羊水幹細胞の治療効果を検討した.その結果,予想に反して,リポポリサッカライド投与後に羊水幹細胞を投与しても治療効果は認めず,事前投与を行った時のみ,生存率改善・炎症性サイトカインの減少・炎症性多臓器障害の軽減などの治療効果を認めた.そして,治療機序として,羊水幹細胞とマクロファージを含む腹腔内細胞凝集体が治療に寄与していることが推察された.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
早産合併症には現時点で有効な治療法がない.しかし,我々は本研究課題を通じて,胎児由来のヒト羊水幹細胞が早産合併症に治療効果を有する可能性を見出した.この治療効果はヒト羊水幹細胞の抗炎症作用に起因すると考えられ,生存率の改善という最大のエンドポイントを改善した点は今後の臨床応用に向けて重要な結果であると考える. また,治療機序に関する検討も進んでおり,抗炎症作用や細胞凝集体の寄与などといった,これまで明らかになっていないヒト羊水幹細胞による炎症性疾患の治療機序の解明に繋がる可能性がある.
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