研究課題/領域番号 |
17H04322
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
麻酔科学
|
研究機関 | 和歌山県立医科大学 |
研究代表者 |
川股 知之 和歌山県立医科大学, 医学部, 教授 (80336388)
|
研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
|
配分額 *注記 |
17,550千円 (直接経費: 13,500千円、間接経費: 4,050千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2018年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2017年度: 10,010千円 (直接経費: 7,700千円、間接経費: 2,310千円)
|
キーワード | がん疼痛 / 局所麻酔薬 / 電化 / QX-314 / がん性痛 / がん増殖 / TRPA1 / TRPV1 / がん / 痛み / 受容体 / 脳神経 |
研究成果の概要 |
申請者のこれまでの研究で、TRPV1(+)神経が、がんの痛みの伝達とがんの生育の双方に重要な働きをしていることが示唆された。したがって、TRPV1(+)神経そのものを抑制することにより、がんの痛みとがんの生育を抑制できる可能性がある。そこで活性化されたTRPV1(+)神経を選択的に遮断する正に電化した局所麻酔薬リドカインであるQX-314を用いて、がんの痛みを軽減するとともに、がんの生育を抑制する治療法について検討した。その結果、足底がん移植モデルでQX-314がTRPV1(+)神経を選択的に遮断し、がんの増殖と痛みを抑制できることが明らかとなった。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまで、鎮痛治療と抗がん治療は別に考えられてきた。したがって、痛み神経とがんの生育を結びつけた本研究は学術的な意義は非常に大きい。本研究は、正に電化した局所麻酔薬QX-314を使用して、痛みと軸索反射をブロックする。痛みの伝達と腫瘍増殖に関与している活性化TRPV1(+)神経のみを選択的に抑制でき、活性化していないTRPV1(+)神経やTRPV1(-)神経、および中枢神経には作用しないことから、副作用が非常に少ない治療が期待できる。したがって、本研究結果が臨床応用されることにより副作用の少ない痛み治療・がん治療が可能となることが予想され、その臨床的意義は大きい。
|