研究課題/領域番号 |
17H04326
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
泌尿器科学
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研究機関 | 福井大学 |
研究代表者 |
横山 修 福井大学, 学術研究院医学系部門, 教授 (90242552)
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研究分担者 |
伊藤 秀明 福井大学, 学術研究院医学系部門, 准教授 (00345620)
小林 基弘 福井大学, 学術研究院医学系部門, 教授 (00362137)
青木 芳隆 福井大学, 学術研究院医学系部門(附属病院部), 講師 (30273006)
山内 寛喜 福井大学, 学術研究院医学系部門, 特別研究員 (40464086)
松田 陽介 福井大学, 学術研究院医学系部門(附属病院部), 講師 (90345687)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
17,550千円 (直接経費: 13,500千円、間接経費: 4,050千円)
2019年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2018年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2017年度: 10,270千円 (直接経費: 7,900千円、間接経費: 2,370千円)
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キーワード | 夜間頻尿 / 多尿 / 抗コリン薬 / アクアポリン / 膀胱 / 腎 / 夜間多尿 / アクアポリン分子 / 水 / ラット / 膀胱吸収 / 睡眠薬 / 膀胱知覚神経 |
研究成果の概要 |
これまで臨床と基礎実験の結果から抗コリン薬が夜間尿量を減少させると報告した。ではなぜ抗コリン薬が尿量を減少させるのか。膀胱上皮を介して尿吸収される機序は存在するが高々注入量の10%程度で、膀胱内圧や注入量に依存しており、抗コリン薬は関与しなかった。次にラットに対し経静脈的に水負荷を行い利尿状態にし、尿管から直接尿量を測定する実験系を構築した。抗コリン薬は腎尿産生を抑制し、高用量であるほど抗利尿効果は強かった。尿中ナトリウム濃度は上昇し、AQP2分子による水再吸収が亢進している可能性がある。またAQP2に対する抗体を用い腎集合管の免疫染色を行い、確かにAQP2が発現していることが確認された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
夜間1回以上トイレに行く人は全国で4500万人を越える。夜間頻尿の原因で難治とされるのが夜間多尿であるが、過活動膀胱治療薬である抗コリン薬や睡眠薬が多尿を改善させることを報告してきた。ではその機序は何か。近年、尿は膀胱から吸収されるとの報告があるが、今回の実験では吸収量は注入量の高々10%程度であり、注入圧や量に依存して抗コリン薬は関与しなかった。膀胱吸収の影響を除外するため尿管から直接尿量を測定すると抗コリン薬は腎尿量を減少させることが解った。尿中のNa濃度は上昇しており、腎アクアポリン分子を介して尿量減少させる可能性が示唆された。この結果は夜間多尿の新たな治療戦略を提供すると考えられる。
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