研究課題/領域番号 |
17H04382
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
保存治療系歯学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
林 美加子 大阪大学, 歯学研究科, 教授 (40271027)
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研究分担者 |
奥山 克史 朝日大学, 歯学部, 准教授 (00322818)
松田 康裕 北海道医療大学, 歯学部, 講師 (50431317)
山本 洋子 大阪大学, 歯学研究科, 招へい教員 (60448107)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
16,770千円 (直接経費: 12,900千円、間接経費: 3,870千円)
2019年度: 4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2018年度: 5,980千円 (直接経費: 4,600千円、間接経費: 1,380千円)
2017年度: 6,110千円 (直接経費: 4,700千円、間接経費: 1,410千円)
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キーワード | 歯学 / 象牙質 / 耐酸性 / 再石灰化 / コラーゲン / バイオミネラリゼーション / 歯質 / 根面う蝕 / 亜鉛 / エックス線光電子分光法 / 架橋 |
研究成果の概要 |
本研究では、画一的に「削って詰める」という従前の歯科臨床を、バイオミネラリゼーションを基軸とした生物学的なう蝕予防・治療へと大きく変換させるという理念のもとに、量子・X線ビームを応用した原子・電子レベルの超精密構造・機能解析によって、う蝕の発症および進行抑制にCa、Fといった歯質構成元素や象牙質コラーゲンが如何なるメカニズムで奏功しているかを解き明かすことを目的とした。先端的な量子・X線ビーム技術である、PIXE/PEGEあるいはX線回折法より、亜鉛を表層に取り込んだ象牙質は、コラーゲンの分解が抑えられることにより、抗う蝕性が向上することがわかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究結果は、高齢者の問題である根面う蝕を予防し、効果的に治療するために、歯質に含まれるフッ素イオンに加えて、亜鉛イオンが有効であることを示した。とりわけ、先端的な量子・X線ビーム技術を用いて、歯質内の元素の濃度分布や化学結合状態をイメージングすることで、う蝕予防および進行抑制のメカニズムについて元素レベルでの深い理解を構築できたことは学術的意義が高い。さらに、この結果を用いて、効果的な 「削らない」う蝕予防・治療技術および材料開発につなげることが期待され、社会的な貢献に繋がる研究成果である。
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