研究課題/領域番号 |
17H04407
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
外科系歯学
|
研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
中村 典史 鹿児島大学, 医歯学域歯学系, 教授 (60217875)
|
研究分担者 |
上田 裕市 熊本大学, 大学院先端科学研究部(工), 教授 (00141961)
手塚 征宏 鹿児島大学, 医歯学域歯学系, 助教 (50759777)
坂田 聡 熊本大学, 大学院先端科学研究部(工), 助教 (80336205)
三浦 尚子 鹿児島大学, 医歯学域附属病院, 言語聴覚士 (50715331)
|
研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
|
配分額 *注記 |
10,920千円 (直接経費: 8,400千円、間接経費: 2,520千円)
2019年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2018年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2017年度: 7,020千円 (直接経費: 5,400千円、間接経費: 1,620千円)
|
キーワード | 口蓋裂 / 異常構音 / 言語治療 / ニューラルネットワーク / 音声可視化 / 構音異常 / 口唇裂口蓋裂 / 音声 / 言語障害 / AI / 音声視覚化 |
研究成果の概要 |
口蓋裂患者の音声特性を解析・可視化するために、検査語音50語の切り出し編集ツールを作成し,録音・編集・解析・可視化の各機能を有するプロトタイプシステムを構築した。口蓋裂児10名と健常児5名の音声データについて5母音の色彩表示を行うとともに,ネーザランス,鼻咽腔内視鏡所見との関連性を解析した結果,色彩表示された母音の音声特徴はネーザランスと相関することが分った。さらに、構築したNNシステムを用いて,口蓋裂児8名の瘻孔閉鎖術前後の経時的な構音特徴の変化を観察した結果,瘻孔閉鎖に伴う鼻咽腔閉鎖機能の改善と合わせて,構音点の異常が徐々に健常者の構音と近い形に改善されていくことが描出可能となった。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
口蓋裂術後の言語異常に対する予知性の高い言語訓練法は未だない。言語訓練には、患者の異常言語の認識(弁別)と中枢におけるフィードバック機構が良好に働くことが重要であるが、しばしば聴覚異常を有する患者では聴覚的なフィードバックを活用することは困難となる。今回開発した新規ニューラルネットワーク(NN)システムは口蓋裂児の鼻咽腔閉鎖機能やその変化に合わせた調音位置の変動を詳細に観察可能にできたことで、口蓋裂における異常構音の発生メカニズムの解明やより効果的な視覚フィードバックを応用した言語訓練の開発が期待できる。音声可視化システムは、口蓋裂児の開鼻声の程度ならびに構音異常の診断に有用なツールといえる。
|