研究課題/領域番号 |
17H04554
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 海外学術 |
研究分野 |
経済史
|
研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
長谷部 弘 東北大学, 経済学研究科, 名誉教授 (50164835)
|
研究分担者 |
佐藤 康行 新潟大学, 人文社会科学系, フェロー (40170790)
山内 太 京都産業大学, 経済学部, 教授 (70271856)
吉原 直樹 横浜国立大学, 大学院都市イノベーション研究院, 教授 (40240345)
遠藤 尚 高知大学, 教育研究部人文社会科学系教育学部門, 講師 (40532156)
|
研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
15,730千円 (直接経費: 12,100千円、間接経費: 3,630千円)
2020年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2019年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2018年度: 4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2017年度: 4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
|
キーワード | 村落的共同性 / 村落共同体 / 共同体の三層構造 / 上塩尻村 / バリ / アダット / 同族団 / ダディア / 上塩尻 / 蚕種業 / スバック / 市場経済 / 村落 / 観光資本主義 / バリ農村 / タイ農村 / バリ観光蚕業 / 村落社会 / 市場経済化 / 共同性 / バリ島 / コミュニティ / 地域経済 / 観光産業 / スクンプル村 / アジア |
研究成果の概要 |
研究課題について 本研究の課題は、日本、インドネシア、タイの市場経済形成期における村落の地域的共同性を、社会経済史的に比較研究することである。そのため、近世日本農村の村落的共同性を基準として、インドネシア・バリ島と北部タイの農村の社会経済史的な実態調査を行った。ただし、Covid19パンデミックによって海外調査が制限されたため、最終年度までバリ農村の総合的な実態調査および国際セミナーは実施できなかった。しかし、典型的な三層構造を持つ近世日本の村落的共同性に対し、行政組織以外に希薄な共同性しかない北部タイ農村、近世日本とほぼ同じ構造を持つバリ農村といったように、それぞれの特徴を明らかにし得た。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、「村落的共同性の三層構造」を比較分析の基準とした近世日本、インドネシア、北部タイの村落調査・分析を試み、コロナのために最終的調査は実施できなかったものの、それぞれの村落的共同性に構造や機能の特徴、歴史的位相が存在する事実を指摘することができた。市場経済形成期の村落共同体ないし共同性は、かつて前近代社会の「遺制」として否定的ないし副次的存在として取り扱われ、また、市場経済の展開にとって積極的な市場活動支持機能をもつ点が注目されたりしてきた。各地各時代の共同性が既存の共同体像にとらわれない多様な特徴や構造を持つ事実を指摘し得た点に、本研究の一定の学術的な意義があるといえるだろう。
|