研究課題/領域番号 |
17H04566
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 海外学術 |
研究分野 |
臨床心理学
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研究機関 | 山梨県立大学 |
研究代表者 |
文珠 紀久野 山梨県立大学, 看護学部, 名誉教授 (70191070)
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研究分担者 |
秦野 環 聖マリア学院大学, 看護学部, 准教授 (00352352)
小尾 栄子 山梨県立大学, 看護学部, 講師 (80369503)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2021年度)
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配分額 *注記 |
15,600千円 (直接経費: 12,000千円、間接経費: 3,600千円)
2021年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2020年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2019年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2018年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2017年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
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キーワード | 戦争・紛争トラウマ / 反復性トラウマ / 援助者養成 / 心理援助方法 / 戦乱・紛争 / 心的外傷 / オンラインによるインタビュー / 後遺症 / 戦乱・紛争トラウマ / 健康被害 / 戦乱・紛争によるtrauma / 残遺性trauma / 心理的ワークショップ / 支援者養成プログラム / 反復的Trauma / 戦争被害者 / 戦争トラウマ / 反復的トラウマ / 心理援助ワークショップ / 戦乱によるTrauma / 心理ワークショップ / 心的外傷の残胃 / 性的被害者 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、長期に渡る戦乱・紛争時に受けた反復性のTraumaの様相を明らかにし 昨今頻発している種々の問題との関連を分析検討することである。さらに、過去の劣悪な栄養状態による成長阻害や拷問等による身体損傷・健康被害が、成人の現在の健康面に生じている影響を明らかにすることである。また、戦争によるTraumaの軽減に有効な方法を見いだすことである。 調査は、対象者に対し「風景構成法」の実施、「成育歴を含めたインタビュー」を実施する。さらに、身体測定と肥満度測定、血圧測定、血糖値の測定、尿検査等による健康面の調査を行う。特に、戦争中の銃撃、拘束、拷問等を経験した人(男女)や戦争中の性的暴力(レイプ)被害に遭った女性といった「強いTrauma経験者」にたいしては、半構成的インタビュー調査と箱庭制作、及び健康面のチェックを実施する。 2021年度において、新型コロナウイルス感染症の蔓延による影響で、現地に渡航することが困難であった。そこで、オンラインによる調査を試みた。対象者である男性へのインタビューでは、対人関係面において、「他者と親密な関係を築くこと」に問題があること、感情面において「少しの刺激で過去の拷問状況がフラッシュバックし、非常に辛い」状況に置かれていることがみえてきた。しかし、現地の通信状況によりオンラインによるインタビューが頻繁に切れること、事実関係の聴取は可能でも、感情の機微にふれるような繊細な内容に関しての聴取が困難であった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
新型コロナウイルス感染症の蔓延によって、対象国である東ティモール民主共和国への渡航が困難となった。そのため、現地において調査を実施することが不可となったためである。 その代わりに、オンラインによるインタビューを試みた。しかし、現地の通信環境の不十分さによって、電波が断続的に途切れ、十分なインタビューが実施できなかった。 本研究では、非常に繊細で配慮を要するインタビューが求められるため、オンラインによるインタビューでは、十分な成果が得られにくいと考えられたからである。
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今後の研究の推進方策 |
2023年度において、対象国への渡航経路が再開されたこともあり、9月に対象国に渡航し、調査を再開する予定である。 対象者に関しては、研究協力者の助力を得て、確保できる見通しが立っている。また、調査に要する物品に関しては、渡航時に持参することで調査を実施できる。対象国内の移動は、現地の事情を熟知しているドライバーに依頼できる手筈ができている。 データ収集後には、学会等で研究成果を発表する予定である。
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