研究課題/領域番号 |
17H04586
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 海外学術 |
研究分野 |
水工学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
佐山 敬洋 京都大学, 防災研究所, 准教授 (70402930)
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研究分担者 |
小杉 賢一朗 京都大学, 農学研究科, 教授 (30263130)
寶 馨 京都大学, 総合生存学館, 教授 (80144327)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
17,290千円 (直接経費: 13,300千円、間接経費: 3,990千円)
2020年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2019年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2018年度: 6,630千円 (直接経費: 5,100千円、間接経費: 1,530千円)
2017年度: 4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
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キーワード | 森林伐採 / 流出・氾濫 / RRIモデル / パーム椰子 / 土壌水分 / 地下水 / スマトラ島 / バタンハリ川流域 / 水文学 / 湿潤熱帯域 / 熱帯 / 流出 / 氾濫 / バタンハリ島 |
研究成果の概要 |
インドネシア・スマトラ島を対象に、森林伐採とプランテーションの斜面で地下水位を観測した。天然林斜面の方が、相対的に地下水位が浅く(0~4 m)、斜面下端では降雨に対して大きく変動していた。一方、パーム林の斜面上端では地下水位がより深い位置(6~8 m)に存在し、降雨に対する応答速度は緩やかであった。両斜面とも、雨水の大部分は地下に浸透していることが分かった。以上の、観測事実を踏まえた流域スケールのモデリングの結果、土地利用変化による洪水流出への影響は、当初想定していたよりも小さいことが分かった。一方、将来の気候変動の影響が大きく、泥炭湿地帯では洪水氾濫の頻度や規模が増大することが示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
スマトラ島における顕著な土地利用の変化は、流域水循環に大きな影響を与えるものと仮説を立てて研究を開始したが、斜面観測の結果に基づいて構築した流域スケールの水文モデリングの結果によれば、その下流域における洪水への影響は限定的であることが明らかになった。その理由は、天然林、アブラヤシ林斜面のいずれも、降雨の多くが表層土壌に浸透をして、厚い土層を流れる側方流が流出の主要な成分であることに起因している。なお、土地利用に比べて、将来の気候変動の影響が大きく、当該流域では、下流泥炭湿地に広がる洪水氾濫の頻度が高まる、より深刻化することが懸念された。
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