研究課題
基盤研究(B)
性淘汰の環境依存性を通じた生物の多様化機構を解明することを目的とし,朝鮮半島に分布するツヤオサムシ類の雄交尾器サイズの緯度クラインを対象に,現地でのフィールド調査とサンプリングを基盤として研究を行った.分子系統解析の結果,集団の遺伝的分化と交尾器サイズの地理的変異は,単純な地理的隔離と局所環境適応だけではなく,大陸から半島へ繰り返し生じた移入による集団間の相互作用に影響された可能性が示唆された.
繁殖に関わる形質の多様化は,種の多様化を生み出しうる点で生物多様性の創出機構を理解する上で重要である.本研究は,朝鮮半島に分布するツヤオサムシ類に見られる雄交尾器サイズの緯度に沿った変異が,大陸から半島へと異なる時期に繰り返し進入した集団間の相互作用によって影響された可能性を明らかにした.この結果は,生物の多様化が生息環境の変異だけではなく,地理的なセッティングによっても影響されることを示唆する.
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