研究課題/領域番号 |
17H04684
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研究種目 |
若手研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
認知科学
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研究機関 | 生理学研究所 (2020-2021) 国立研究開発法人情報通信研究機構 (2017-2019) |
研究代表者 |
竹村 浩昌 生理学研究所, システム脳科学研究領域, 教授 (50631313)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
24,180千円 (直接経費: 18,600千円、間接経費: 5,580千円)
2020年度: 6,890千円 (直接経費: 5,300千円、間接経費: 1,590千円)
2019年度: 6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
2018年度: 6,890千円 (直接経費: 5,300千円、間接経費: 1,590千円)
2017年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
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キーワード | 白質 / 拡散強調MRI / 定量的MRI / 誘発脳磁場 / ミエリン |
研究成果の概要 |
ヒト脳における情報伝達効率の解剖学的な基盤を検証するため、脳磁図(MEG)、拡散強調MRI(dMRI)、定量的MRI(qMRI)という3つのアプローチを組み合わせ、白質微細構造と脳活動の発生時刻の関連を検討した。視覚刺激を呈示した際に生じる一次視覚野の活動発生時刻の個人差が、視放線の微細構造から予測できることを示した。しかし得られた予測精度は統計的には有意であるものの限られたものであった。偏光顕微鏡を用いた死後脳イメージングにより、視放線の複雑な構築が詳細に明らかになったことから、MRI計測によって複雑な線維構造を捉えきれていないことも予測精度が高くならない要因と考えられることが分かった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ヒトの脳は、どのようにして効率的な情報処理を行なっているのでしょうか?ヒトの脳には白質線維束と呼ばれる遠く離れた領域どうしを連絡する構造があり、線維束を介して情報伝達がなされると考えられます。本研究課題での検討により、ヒトを対象とした非侵襲計測である脳磁図、拡散強調MRI、定量的MRIを組み合わせることで、白質線維束のデータから脳活動の発生時刻を一部予測できることが分かってきました。一方で死後脳を対象とした高解像度研究から、白質線維束のより複雑な構築も明らかになりました。今後白質線維束を対象とした解剖学的な検討を合わせて行うことで、脳が効率的に情報を伝える仕組みのさらなる解明が期待されます。
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