研究課題/領域番号 |
17H04716
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研究種目 |
若手研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
環境モデリング・保全修復技術
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研究機関 | 国立研究開発法人産業技術総合研究所 |
研究代表者 |
佐藤 由也 国立研究開発法人産業技術総合研究所, エネルギー・環境領域, 主任研究員 (80711291)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
24,180千円 (直接経費: 18,600千円、間接経費: 5,580千円)
2019年度: 9,360千円 (直接経費: 7,200千円、間接経費: 2,160千円)
2018年度: 7,800千円 (直接経費: 6,000千円、間接経費: 1,800千円)
2017年度: 7,020千円 (直接経費: 5,400千円、間接経費: 1,620千円)
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キーワード | 活性汚泥 / 微生物環相互作用 / 微生物生態系 / メタトランスクリプトーム / 捕食性細菌 / メタゲノム / 代謝 / 微生物間相互作用 / 微生物 / 環境 / 種間相互作用 / メタトランスクリプトーム解析 / 共生 |
研究成果の概要 |
本研究では、数千種からなる複雑な微生物集団「活性汚泥」を対象に、系内で「誰が何をしているのか」を研究し、複数の鍵微生物を特定した。研究成果の一つは、系内にごくわずかにしか存在しない硝化細菌が、他の微生物との相互作用を介して水処理装置全体の活性を左右することを見出したことである。系内の存在量とその微生物の重要性は必ずしも一致せず、それが活性汚泥における予期せぬ性能低下の一因になることを示した。もう一つの成果は、活性汚泥内で他の細菌を食べる、捕食性細菌の機能と重要性を明らかにしたことである。水処理装置で増えすぎた微生物は余剰汚泥として廃棄されるが、捕食性細菌の働きは余剰汚泥の減容に有用であった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
自然環境では微生物は単独で存在することなく多種と共在しているが、そのような複雑な微生物コミュニティの中で「個々の微生物が何をしているのか」を明らかにすることは極めて難しい。本研究では、数千種からなる複雑な微生物コミュニティに遺伝子発現解析を適用し、個々の微生物の挙動を代謝レベルで解明することに成功しており、その技術的な進捗に大きな価値がある。また、研究対象に扱った活性汚泥は世界中で廃水処理に使われており、特定された重要微生物の情報や関連する知見は学術だけでなく産業的にも非常に重要である。
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