研究課題/領域番号 |
17H04728
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研究種目 |
若手研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
科学社会学・科学技術史
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
市原 猛志 九州大学, 大学文書館, 協力研究員 (00590564)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
13,390千円 (直接経費: 10,300千円、間接経費: 3,090千円)
2020年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2019年度: 4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2018年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2017年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
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キーワード | 鉱滓煉瓦 / 公文書 / 八幡製鐵所 / 製造方法 / 高炉スラグ / 建築資材 / 衰退要因 / 応用化学科 / 実習報告書 / 産業考古学 / 科学技術史 / 材料史学 / 日本近代建築史 / 景観工学 / 釜石 / 室蘭 / ドイツ / 台湾 / 建築資材史 / 衰退原因 / 産業史 / 日本近代史 / からみ煉瓦 / 黒田泰造 / 日本史 |
研究成果の概要 |
本研究では、官営製鐵所が導入した技術のうち、とりわけ地域景観に影響を与えた固有素材である「鉱滓煉瓦」について、ドイツからの導入経緯と技術的特徴、釜石や室蘭への技術移転、銅鉱滓煉瓦(からみ煉瓦)や炭滓煉瓦など他の類似した素材との差異、更に普及の範囲とその特徴傾向を特定し鉱滓煉瓦造施設の現存数を明らかにするとともに、派生する産業技術と影響の把握として高炉セメントと鉱滓煉瓦に関する技術的な関連性と歴史的意味づけについて、とりわけ高炉セメントが鉱滓煉瓦の退潮をもたらしたことについて詳しく触れ、鉱滓煉瓦衰退の原因について述べた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、1907年にドイツから技術導入された鉱滓煉瓦について、その普及と高炉セメントに置き換えられる形で衰退していった歴史について明らかにすることで、同時代的に推移した建築資材の組積材から鉄筋コンクリート材などへの変化が、耐震性などの要因のみならず、その可塑性の高さ、また資材としての汎用性の高さから進んだのではないかという仮説を得ることが出来た。鉱滓煉瓦はその資材としての需要から生まれたものではなかったことから、もっともこの変化の影響を受けやすかったものと考えられる。
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