研究課題/領域番号 |
17H04729
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研究種目 |
若手研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
文化財科学・博物館学
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研究機関 | 国立歴史民俗博物館 |
研究代表者 |
箱崎 真隆 国立歴史民俗博物館, 大学共同利用機関等の部局等, 研究員 (30634414)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
22,360千円 (直接経費: 17,200千円、間接経費: 5,160千円)
2019年度: 4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2018年度: 4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2017年度: 7,670千円 (直接経費: 5,900千円、間接経費: 1,770千円)
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キーワード | 酸素同位体比年輪年代法 / 標準年輪曲線 / 高精度年代測定 / 東北日本 / 産地推定 / 気候復元 / 遺跡出土木材 / 樹木年輪 / 年輪年代法 / 酸素同位体比 / 年代測定 / 文化財科学 / 考古学 / 放射性炭素 / アスナロ |
研究成果の概要 |
日本で確立された酸素同位体比年輪年代法は、従来法では困難であった樹種を超えた年代決定を可能にした。研究代表者は東北日本でその基盤整備を進め、5世紀-16世紀にわたる酸素同位体比標準年輪曲線を構築した。本研究ではこれを過去3400年間に拡張することを目指した。 研究代表者は、青森ヒバの現生木と遺跡出土木材から16世紀-現代までの酸素同位体比データを獲得した。また、新潟県および宮城県の遺跡出土木材から紀元前5世紀-5世紀にわたるデータが得られ、鳥海山スギ埋没林から構築されていた紀元前15世紀-紀元前5世紀の標準年輪曲線と連結し、過去3400年間連続する標準年輪曲線ネットワークが構築できた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の成果によって、東北日本の過去3400年間の木材の年代を誤差なく求めることが可能になった。構築された標準年輪曲線ネットワークは気候復元や産地推定にも応用できる。東北日本は歴史時代において中央政権と距離があったことから、文書記録の乏しい地域である。したがって、東北日本の歴史はモノ資料の情報に重点をおいて構築しなければならない。正確な歴史を構築する上で、高精度な年代情報、背景にあった気候変動、木材の動きからみえる流通構造などは、非常に有用な情報となる。本研究の成果は、東北日本の歴史構築の新たな基盤として、大きな意義を有する。
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