研究課題/領域番号 |
17H04743
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研究種目 |
若手研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
生体医工学・生体材料学
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
武元 宏泰 東京工業大学, 科学技術創成研究院, 助教 (10709249)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
25,350千円 (直接経費: 19,500千円、間接経費: 5,850千円)
2019年度: 8,450千円 (直接経費: 6,500千円、間接経費: 1,950千円)
2018年度: 7,670千円 (直接経費: 5,900千円、間接経費: 1,770千円)
2017年度: 9,230千円 (直接経費: 7,100千円、間接経費: 2,130千円)
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キーワード | 生体高分子 / バイオマテリアル / 薬物送達システム / 高分子 / 刺激応答材料 / 生体材料 / 高分子構造・物性 |
研究成果の概要 |
ナノ粒子はがん組織への薬物送達キャリアとして開発されてきた。これに関し、その体内動態を制御する新しいシェル分子の開発を行った。通常のシェル分子は正常組織への集積抑制や免疫応答回避等を主眼としている。しかし、その性能はしばしばがん組織への滞留やがん細胞取り込みを阻害する懸念があった。そこで本研究では、がん組織と正常組織との微小なpH差を認識することで性質を切り替える新しいシェル分子の開発を行った。結果として、通常のシェル分子と同等の正常組織への集積抑制を有していながら、卓越したがん集積能を有するシェル分子の開発に成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
がんの化学療法において、制がん剤の体内動態制御は低い副作用と高い治療効果の双方の観点から重要である。既存のシェル分子による体内動態制御は血液成分及び正常組織との相互作用の抑制に限定されており、腫瘍組織での制がん剤の細胞取り込みを促進する機能は兼備されていない。本研究はこういった現状を打破することに成功し、その両立に成功した。さらに本研究は、新規シェル分子の開発を通して、制がん剤の腫瘍組織への送達に関する新たな方針を提案するものであるため、今後の薬物創製に対して多大なる影響を与えることが必至であり、その分野の飛躍的な発展へと大いに寄与するものである。
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