研究課題/領域番号 |
17H04744
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研究種目 |
若手研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
生体医工学・生体材料学
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研究機関 | 甲南大学 |
研究代表者 |
長濱 宏治 甲南大学, フロンティアサイエンス学部, 准教授 (00551847)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
19,630千円 (直接経費: 15,100千円、間接経費: 4,530千円)
2020年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2019年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2018年度: 6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2017年度: 5,720千円 (直接経費: 4,400千円、間接経費: 1,320千円)
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キーワード | 細胞核 / インポーチン / 高分子ナノゲル / ドラッグデリバリーシステム / ナノバイオテクノロジー / バイオマテリアル / ナノゲル / 血液脳関門 / エンドサイトーシス / ドラッグデリバリー / 副作用軽減 / がん治療 / DDS / ナノマテリアル / ナノバイオ / ナノ材料 / 生体材料 |
研究成果の概要 |
インポーチンの核膜孔通過機構に倣って、ヘパリン・デキストランなどの親水性高分子の側鎖に疎水性アミノ酸誘導体を化学導入した両親媒性高分子を合理設計し、これら分子の自己組織化によりゲル状ナノ粒子(ナノゲル)を作製した。インポーチン模倣ナノゲルは自発的に細胞に取り込まれた後、エンドソームを脱出し、インポーチンと同じ機構により自発的に核内に移行することを実証した。また、ナノゲルはタンパク質や抗がん剤など様々な機能性分子を核内に輸送し、これらの分子を核内で機能させることにも成功した。ナノゲルは細胞・生体適合性を示すことより、世界初の細胞核ドラッグデリバリーシステム用キャリアとしての応用展開が期待できる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
インポーチンの核膜孔通過機構に倣ったナノキャリア設計は全く新しいアイデアである。従来の核内物質輸送技術では、薬物やキャリアを核移行シグナルで修飾し、インポーチンにより核内に輸送させる手法が用いられてきたが、この手法は細胞質内の多くのタンパク質との競合反応になるため、核内輸送効率が低かった。それに対して、本研究により確立した核内物質輸送技術はインポーチン非依存的に核内移行するため、従来の核内輸送技術の問題点を完全に解決するものである。したがって、本研究の成果は医薬として生体レベルでの応用が期待され、革新的なナノ医療基盤としてライフイノベーションの推進に大きく貢献する。
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