研究課題
若手研究(A)
半導体素子の超微細化に伴い排熱の集積やその変動がパフォーマンスや精度に甚大な悪影響を及ぼすことが問題となっている。この解決のために我々は熱流を電気的に制御できる材料の開発を目指した。本研究ではマグノンと呼ばれる特殊な粒が熱を輸送するスピン梯子系物質(La5Ca9Cu24O41)に着目した。熱制御素子のプロトタイプを提案・作製し、イオン液体を用いた電圧印加によってマグノンとその熱伝導を動的に制御できることを実証した。
熱伝導の量やその方法を電場や磁場などの外場によって自由自在に制御するという研究はこれまでも報告されてきたが、マグノン熱伝導物質に着目してその動的制御性を実証したものは本研究が初めてである。マグノン熱伝導物質は他の熱制御物質と比べて熱伝導率が高くその制御幅も広いという利点がある。よってスマートな排・集熱や温度管理が必要とされる未来の高度熱マネジメント社会における基盤材料としての応用展開が期待される。
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すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (36件) (うち国際学会 10件、 招待講演 4件)
クリーンエネルギー
巻: 30 ページ: 8-14
40022456111
Scientific Reports
巻: 10 号: 1 ページ: 14468-14468
10.1038/s41598-020-70835-z