研究課題
若手研究(A)
本研究では,持続的な窒素固定法の実現に向け,空気と水と再生可能エネルギーだけで,空気中の窒素を解離し有益な窒素化合物に効率よく変化する,放電プラズマ窒素固定法の実現に向けた実験的研究を行った.高効率化に重要と考えられる,随意の電界で放電を行う独自放電装置を開発し,その状態を計測・評価する方法を実現した.さらに,プラズマ-気液境界にて生成される窒素化合物の機序を実験的に理解するための手法を提案した.
本研究は,高効率な窒素固定を幅広い放電電力で実現するための,新たな放電プラズマ生成機構を実現し,変動の大きな再生可能エネルギー等を用いた高効率プラズマ窒素固定に向けた進歩を示しており,本研究成果は社会的意義を有する.また,電界を制御したプラズマにおける窒素分子の内部状態の観測や,気液界面プラズマによる反応生成物の評価法を確立することで,放電プラズマによる化学反応の実験的理解を進展させた学術的意義も有する.
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