研究課題/領域番号 |
17H04865
|
研究種目 |
若手研究(A)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
物理化学
|
研究機関 | 東京大学 (2019) 筑波大学 (2017-2018) |
研究代表者 |
奥野 将成 東京大学, 大学院総合文化研究科, 准教授 (00719065)
|
研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
|
配分額 *注記 |
20,280千円 (直接経費: 15,600千円、間接経費: 4,680千円)
2019年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2018年度: 7,020千円 (直接経費: 5,400千円、間接経費: 1,620千円)
2017年度: 9,100千円 (直接経費: 7,000千円、間接経費: 2,100千円)
|
キーワード | キラリティー / 非線形分光 / 和周波発生 / 表面・界面 / ハイパーラマン分光 / 振動分光 / 時間分解分光 / 非線形分光法 / 界面・表面 / 分子分光 |
研究成果の概要 |
本研究では、高感度なキラルティー検出を可能にする新規非線形分光法の開発を行った。二次非線形分光の一種である振動和周波発生(VSFG)分光法を用いたキラルVSFGにより、透過型のヘテロダイン検出キラルVSFG分光を世界で初めて実現した。それにより、従来数10分を必要としていたキラル試料について、1秒程度で良好なスペクトルを得ることを実現した。 さらに、キラルVSFG信号がバルクから発生するのか、界面から発生するのかという空間的起源について、偏光配置依存性を測定することで、この問題を解決した。これにより、厳密な電子非共鳴条件下では、キラルVSFG分光法が界面選択性を持つことを示した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、ヘテロダイン検出キラル振動和周波発生分光法を用いることで、従来のキラティーを研究する振動分光法と比較して、はるかに高感度なキラリティー検出を可能にした。多くの生体分子はキラリティーを持つため、キラリティーの検出およびエナンチオマー(鏡像異性体)の区別は生物・医薬分野において重要である。本手法をさらに発展させることにより、生体分子のキラリティーの高感度検出も可能になると考えられる。さらに近年、単分子膜レベルでのキラリティーによる物性制御が行われつつある。本研究で開発した手法は、単分子レベルのキラリティーも容易に検出・区別可能であり、今後物性分野でも使われる可能性が大きいと考えられる。
|