研究課題/領域番号 |
17H04868
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研究種目 |
若手研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
有機化学
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
村上 慧 名古屋大学, 理学研究科(WPI), 特任准教授 (90732058)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
25,350千円 (直接経費: 19,500千円、間接経費: 5,850千円)
2018年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2017年度: 18,720千円 (直接経費: 14,400千円、間接経費: 4,320千円)
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キーワード | aryne / palladium / chlorophenylene / haloarene / アライン / 遷移金属触媒 / パラジウム / 環化カップリング / メタラサイクル / 多環芳香族炭化水素 |
研究成果の概要 |
パラジウム触媒を用いるアライン発生とそれを用いる新反応開発に関する研究である。本研究はハロゲン化アリールの三量化という新反応の発見から着想を得て、開始したものである。この新反応の反応機構として、パラジウムアラインの発生が考えられる。これを作業仮説として、解明研究を行った。仮説通り、適切な条件においてアラインが触媒的に発生することと矛盾しない結果が得られた。さらにこの触媒系を用いて、ハロゲン化フェニレンの環化二量化という新反応を確立し、有機合成的価値を示すことができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
今回の研究の学術的意義は、パラジウム触媒の新たな挙動の発見とその理解にある。これまで広く研究されてきたパラジウム触媒であるが、その可能性を全て研究されたわけではなく、新たな活性種を利用した有機反応開発が可能であることを示した。さらに本研究がきっかけとなり、クロロフェニレンの環化二量化反応を見つけることができた。この反応を用いることにより、様々な多環芳香族炭化水素の合成が可能となった。一般に多環芳香族炭化水素は有機エレクトロニクスの材料として有用な分子群である。新たな合成法を確立することで、材料科学、ひいては社会で用いられる電子材料開発につながっていくと期待される。
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