研究課題/領域番号 |
17H04876
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研究種目 |
若手研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
機能物性化学
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研究機関 | 宇都宮大学 (2020) 大学共同利用機関法人自然科学研究機構(新分野創成センター、アストロバイオロジーセンター、生命創成探究 (2018-2019) 大学共同利用機関法人自然科学研究機構(岡崎共通研究施設) (2017) |
研究代表者 |
栗原 顕輔 宇都宮大学, 共同教育学部, 研究員 (80740919)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
25,610千円 (直接経費: 19,700千円、間接経費: 5,910千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2018年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2017年度: 20,150千円 (直接経費: 15,500千円、間接経費: 4,650千円)
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キーワード | 液滴 / ベシクル / 人工細胞 / 両親媒性分子 / 分子集合体 |
研究成果の概要 |
本研究は原始地球においてペプチドを主成分とする液滴を形成し、その液滴から最初の生物が誕生したとするオパーリンのコアセルベート仮説を支持するものである。当初は核酸と堅固な膜を用いた原始細胞を構築する予定だったが、膜と核酸の相互作用が強く、核酸の情報を膜に伝達することが困難だったため、個体組成を情報とするコンポソームの概念を取り入れ、より原始細胞に近い単純な物質から原始細胞モデルを構築することができた。 本モデルは、チオエステル骨格を持つ分子を常温常圧の水に添加することで、20マイクロメートル程度の液滴の自発的形成が認められた。さらに合成した分子を添加すると、液滴は肥大と分裂を繰り返し、増殖した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
従来のRNAワールド仮説は、RNAが情報と触媒能を担い最初の生命となったとされている。またリピッドワールド仮説では、境界膜が最初の生命となったとされている。本研究では、それらの構成する分子よりもより、単純な分子、単純な組成で構成されている原子生命体でも、情報と境界が密接に連携していることが示唆された。 本液滴は、膜を持たない境界を採用したことで、各構成物をどの段階でも吸収できるため、非生命と生命の境界を探る上で、各ワールド仮説がいかに統合していったかを実験的に検証できる系といえる。
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