研究課題/領域番号 |
17H04897
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研究種目 |
若手研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
機械材料・材料力学
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研究機関 | 埼玉大学 |
研究代表者 |
坂井 建宣 埼玉大学, 理工学研究科, 准教授 (10516222)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
21,970千円 (直接経費: 16,900千円、間接経費: 5,070千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2018年度: 8,320千円 (直接経費: 6,400千円、間接経費: 1,920千円)
2017年度: 11,960千円 (直接経費: 9,200千円、間接経費: 2,760千円)
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キーワード | 分子動力学シミュレーション / 粘弾性挙動 / 高分子構造 / 粘弾性特性 / 高分子材料 / 粘弾性力学 / 変形 / 破壊 / 応力緩和挙動 / 高分子構造・物性 |
研究成果の概要 |
本研究は、高分子構造の違いが粘弾性挙動に及ぼす影響を明らかにするため、主鎖が同一で側鎖が異なる高分子モデルを準備し、分子動力学法を用いて応力緩和解析および引張解析を行った。引張解析では、引張変形に伴い分子間の自由体積の増大が見られた。また自由体積の増加が損傷の発生につながることを明らかにし、自由体積の増大および損傷発生は、ひずみ速度・温度に依存して変化することを示した。応力緩和解析では側鎖の分子量に依存して応力緩和速度が遅くなった。また分子鎖の立体配座・キンクについても評価を行い、応力緩和現象に伴い立体配座はトランス配座など安定配座に移行すること、またキンクは減少することを明らかとした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、高分子構造と高分子材料特有の粘弾性挙動を、破壊および変形の観点から議論しており、側鎖と粘弾性挙動の間の関係性を明らかにした。さらに変形による自由体積の増加など新たなことが明らかになったことで、高分子構造による材料設計の指標をより明確にできた。これらの結果より、任意の粘弾性特性を有する材料の設計指針を策定する可能性および、未知なる高分子の構造から粘弾性挙動を予測できる可能性を示唆している。 本研究内容は、粘弾性力学に及ぼす分子構造の影響ということで、学術的にも価値があるだけでなく、目的の特性を有する高分子材料の設計指針を得る可能性を議論しており、工学的にも意義がある。
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