研究課題
若手研究(A)
本研究ではステンレス鋼に生じる応力腐食割れ(SCC)の寿命評価のために,SUS304を用いて腐食環境中でき裂発生試験および進展試験を行い,以下の4つの結果を得た.1)SCCは粒界腐食感受性が高い粒界で発生・進展する.2)割れ粒界近傍では,転位のパイルアップが顕著に確認でき,粒界では応力・ひずみ集中が生じると考えられる.3)材料表面の粒界における垂直ひずみによりき裂発生を特徴づけられる.4)き裂進展特性は,応力拡大係数とその変化率を用いて定式化できる.
本研究では,ステンレス鋼に生じるSCCの発生および進展条件を明らかにした.SCCの発生には,力学および粒界構造に関する条件が必要であり,それらを排除することで耐SCC性を有する材料の設計に生かすことが可能である.さらに,SCC進展式を提案したことから,高精度な寿命予測が可能となる.これらの結果は,高経年化した機械構造物の健全性確保に資する.
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すべて 雑誌論文 (7件) (うち査読あり 7件、 オープンアクセス 3件) 学会発表 (6件) (うち国際学会 3件) 備考 (3件)
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