研究課題/領域番号 |
17H04924
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研究種目 |
若手研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
電子デバイス・電子機器
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
森山 貴広 京都大学, 化学研究所, 准教授 (50643326)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
24,180千円 (直接経費: 18,600千円、間接経費: 5,580千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2018年度: 8,710千円 (直接経費: 6,700千円、間接経費: 2,010千円)
2017年度: 14,300千円 (直接経費: 11,000千円、間接経費: 3,300千円)
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キーワード | 反強磁性体 / スピントロニクス / テラヘルツ / スピン流 / 高周波 |
研究成果の概要 |
反強磁性体とは、原子スケールで局在スピン(磁化)を有するが、隣り合う局在スピンが反対方向を向いて整列しているため、全体として自発磁化を持たない物質である。その性質からスピントロニクスにおいて役に立たない材料と考えられてきた。本研究では、スピントルク効果による反強磁性体の磁化方向の制御、および磁気抵抗効果による磁化方向の電気的検出手法を確立した。これを基に、電流で書き込み・読み出しが可能な反強磁性体不揮発メモリ素子の動作実証を行った。本成果により、反強磁性体がスピントロニクスにおいて新たな機能材料となり得ることを示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、これまでスピントロニクスにおいて役に立たない材料であると考えられてきた反強磁性体について、実験結果を基にその有効性を示し、具体的な反強磁性スピンデバイスの実証を行った。反強磁性体には、これまで一般的に用いられてきた強磁性体にはない特性が多くある。例えば、反強磁性体の共鳴周波数はテラヘルツ付近にあるため、超高速スピンデバイスの実現も可能になる。よって反強磁性体は超高速・大容量通信などが求められる将来のエレクトロニクス産業にとって重要な材料であり、本成果はその可能性を初めて示した点で意義がある。
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