研究課題
若手研究(A)
経済的な宅地の液状化判定の実現のために,地盤調査中に地中で生じる音を利用した土質判定の実用化を目標として,実地盤における大型動的コーン貫入試験(HDCPT)による摩擦音計測実験結果を基に10%の範囲を与えた細粒分含有率の簡易推定方法を開発した。その結果,約75%の確率で液状化判定対象層を推定可能であること,細粒分含有率の深度分布の概形を推定可能であることを示した。また,摩擦音を利用して推定した細粒分含有率を用いて本研究で地盤調査を実施した地点を対象に液状化判定行った結果,サンプリングと標準貫入試験結果に基づいた液状化判定(道路橋示方書の方法)に近い液状化安全率(FL値)を得ることができた。
本研究では,大型動的コーン貫入試験実施中に地中で生じる摩擦音を利用した細粒分含有率の簡易推定法および液状化判定対象土層の推定方法を構築した。これは,従来サンプリングとサウンディングの両方が必要であった土質判定をサウンディングのみで可能とするものである。また,主に費用の問題で詳細な地盤調査が困難であった戸建て住宅地盤において,本研究の成果を応用するとこで経済的に液状化判定を実施することができるようになる。
すべて 2020 2019 2018
すべて 学会発表 (5件)