研究課題
若手研究(A)
環境中の感染性ノロウイルスの現場即時検出を実現する電気化学センサーの開発に関して、電気化学測定条件を最適化し、高感度にノロウイルスを検出できる電気化学測定条件を特定した。最適化した測定条件で、マウスノロウイルスに対して良好な直線性を示す検量線が得られた。また、マウスノロウイルスをモデルとして下水処理水中のウイルス検出への電気化学アプタセンサー技術の適用可能性を評価したところ、ウイルス濃度に応じた電流値の低下が認められた。本研究で開発した電気化学アプタセンサー技術をウイルス濃縮法と組み合わせることで、下水処理水中の1 個/Lのノロウイルスを検出可能であることを示唆する結果が得られた。
ノロウイルスの感染リスクを抑制するためには、その存在を現場で迅速・高感度に検出し、許容レベル以上のノロウイルス汚染が認められた場合には即座に対策を講じる必要がある。本研究で開発した電気化学アプタセンサー技術は、アプタマー(人工機能性核酸)を検出対象に合わせて変更するだけで任意の病原ウイルスに適用可能であるため、今後、新型コロナウイルスを含むあらゆる病原ウイルスの検出技術に応用できる可能性がある。
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すべて 国際共同研究 (3件) 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (10件) (うち国際学会 4件、 招待講演 2件)
Electrochemistry
巻: 88 号: 3 ページ: 205-209
10.5796/electrochemistry.20-00017
130007840220