研究課題/領域番号 |
17H04947
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研究種目 |
若手研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
建築史・意匠
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研究機関 | 早稲田大学 (2019-2020) 東京大学 (2017-2018) |
研究代表者 |
安岡 義文 早稲田大学, 高等研究所, 講師(任期付) (20786496)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
23,920千円 (直接経費: 18,400千円、間接経費: 5,520千円)
2020年度: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2019年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2018年度: 4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2017年度: 11,960千円 (直接経費: 9,200千円、間接経費: 2,760千円)
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キーワード | シュムメトリア / カノン / モデュールの技法 / 人体比例理論 / デザイン理論 / プロポーション / 設計図書 / 地中海文明圏 / 建築と人体の関係性 / ヘレニズム文化の起源 / エジプト / ギリシア・アルカイック期 / プロポ―ション / 建築美学 / 建築史・意匠 / 美術史 / 考古学 / 西洋古典 / 美学 |
研究成果の概要 |
本研究課題の成果は、古代エジプトの絵画、彫刻、建築におけるプロポーション理論の復元及び同文化と古代ギリシア・ローマのプロポーション理論の比較分析から得られた知見に集約される。前者においては、紀元前7世紀中頃に成立した新カノンがグリッドを用いた伝統的なデザイン技法と人体比例理論が融合した産物であったことを解明した。また、人体像の新カノンの成立と共に柱頭やスフィンクス像などに対してもカノンが定められるようになったことを示した。後者においては、エジプトの新カノンが示すデザイン技法が後続のギリシア・クラシック期にみられるシュムメトリアの技法と同等であることを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
数多くの立体作品の正確な記録とそのプロポーションの比較分析は、近年の3次元測量技術の発展までは現実的に不可能であったが、本研究においてその限界を克服し、立体作品のプロポーションを正確に分析する方法論を確立し、これまで殆ど顧みられることのなかった彫刻のプロポーションの研究を大幅に進展させたことの学術的意義は大きく、後続の研究者たちにとって道標となるはずである。 また、紀元前5世紀ごろのギリシア・クラシック期に起源があるとされてきた人体比例理論と同等の理論が一世紀半以上前のエジプトにて存在していた事実の発見は、従来の西洋およびオリエントの美術史観を根底から揺るがし、再考を促すものである。
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