研究課題/領域番号 |
17H04960
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研究種目 |
若手研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
金属・資源生産工学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
川西 咲子 東北大学, 多元物質科学研究所, 助教 (80726985)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
24,310千円 (直接経費: 18,700千円、間接経費: 5,610千円)
2019年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2018年度: 5,850千円 (直接経費: 4,500千円、間接経費: 1,350千円)
2017年度: 15,470千円 (直接経費: 11,900千円、間接経費: 3,570千円)
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キーワード | シリコンカーバイド / 溶液成長 / 高温物性値 / その場観察 / In-situ観察 / 熱物性 / 物性値 / 熱流動予測 / 結晶成長 / 熱伝導率 / 溶液成長法 |
研究成果の概要 |
高品質SiC結晶の溶液成長法の実現には、溶媒であるSi系合金の熱物性値を用いた高精度な熱流動予測とともに、育成結晶の品質への影響因子を明らかにする必要がある。そこで、一般的な溶媒であるSi-CrおよびSi-Fe合金の熱伝導率をはじめとする種々の物性値を整備し、溶融Siと比べ合金の熱伝導率は大幅に小さいことなどを明らかにした。SiおよびSi-Cr合金を用いてSiCを育成すると、合金の場合にのみ沿面成長が維持された。熱流動予測の結果を考慮すると、合金化により成長界面前方での温度勾配が増大して組成的過冷の発生領域が縮小し、沿面成長を維持できたと推測された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、溶融合金の熱伝導率のレーザーフラッシュ法による実測値として世界最高温となる1600℃での計測に成功している。他にも、溶融合金の拡散係数や、SiC/溶融合金間の界面エネルギーなど、種々の高温物性値の計測法の提案および実測値の整備を行っており、今後の高温物性値の計測への応用も可能である。さらに、成長結晶の品質への影響因子として、溶媒合金の熱伝導率が特に需要であることを明らかにした。今後の高速成長と高品質化の両立という悲願の達成のためには、溶媒組成の抜本的見直しが必要であり、その際に考慮すべき一つの指針を与えた。
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