研究課題/領域番号 |
17H04977
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研究種目 |
若手研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
原子力学
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研究機関 | 東北大学 (2018-2019) 京都大学 (2017) |
研究代表者 |
近藤 創介 東北大学, 金属材料研究所, 准教授 (10563984)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
12,740千円 (直接経費: 9,800千円、間接経費: 2,940千円)
2019年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2018年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2017年度: 6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
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キーワード | 炭化ケイ素 / 腐食 / 軽水炉 / 燃料被覆管 / 格子欠陥 / SiC / 照射損傷 / 防食 / バンドギャップエンジニアリング / 表面改質 / 照射 / 欠陥 / 電気化学 / 高温水 / 被覆管 / 原子力材料 / 高温水腐食 / 照射効果 |
研究成果の概要 |
原子炉の事故耐性を高めるため、炭化ケイ素(SiC)で炉心を作る試みがある。しかし、SiCが中性子照射に晒される環境では冷却水による腐食が顕著になる。本研究では、照射によるSiCの腐食加速についてその原因解明と耐食表面の開発を目標とした。我々は、ほとんど外部電流が流れないSiCでも腐食電流を評価できるシステムを開発し、腐食電流と様々なパラメータの相関を明らかにした。最大の発見は、照射欠陥周辺の不対共有電子の密度が腐食速度と強い相関を示すことを、電気化学とESRを中心とした表面分析手法により見出した点である。照射によって材料中に導入された格子欠陥が、加速腐食の主要因の一つとなっていたのである。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
得られた成果はそのまま原子炉安全性向上に貢献するが、高濃度な欠陥準位は例えば粒界などセラミックス中に一般に存在するため、セラミックスの普遍的な腐食理論(高温水、水蒸気酸化なども含む)の拡張が期待される。近年、航空機エンジンや廃棄物処理設備など高温水や水蒸気との共存がセラミックスに益々期待されているが、上述のように禁制帯中の局在準位の任意制御により、新しい防食技術に直結する知見となることが工学的にも期待される。
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