研究課題/領域番号 |
17H05024
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研究種目 |
若手研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
植物栄養学・土壌学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
櫻庭 康仁 東京大学, 大学院農学生命科学研究科, 助教 (80792192)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
24,700千円 (直接経費: 19,000千円、間接経費: 5,700千円)
2019年度: 7,020千円 (直接経費: 5,400千円、間接経費: 1,620千円)
2018年度: 7,150千円 (直接経費: 5,500千円、間接経費: 1,650千円)
2017年度: 10,530千円 (直接経費: 8,100千円、間接経費: 2,430千円)
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キーワード | 光シグナル / フィトクロム / 植物栄養 / リン栄養獲得 / シロイヌナズナ / フィトクロムB / 植物栄養学 / 赤色光シグナル / リン栄養 / 光環境応答 |
研究成果の概要 |
モデル植物のシロイヌナズナにおいて、赤色光受容体フィトクロムB(phyB)が根からのリン酸イオンや硝酸態窒素の獲得促進に関わることを明らかとし、phyBの下流では赤色光シグナルの正の制御因子HY5と負の制御因子PIF転写因子が根からのリン酸イオンや硝酸態窒素の獲得の制御に関与していることを明らかとした。また、主要作物のイネにおいてもphyBを介した赤色光シグナルがリン酸イオンの獲得の制御に重要な働きを担っていることを明らかにした。さらに、 接木体を用いた解析により地上部に局在するHY5やPIF転写因子が根における無機栄養の獲得や利用に関わる遺伝子の発現に影響を与えていることも明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
光シグナルはこれまで幅広く研究され、植物のさまざまな成長プロセスの制御に関わることが報告されてきたが、根で起こる無機栄養の吸収との関係性についてはこれまで殆ど未解明であった。本研究では、phyBを介した赤色光シグナルが根からのリン酸や硝酸態窒素の獲得の促進に関わることが示唆され、これまでほとんど分かっていなかった光シグナルの新たな機能の一面が明らかになった。本研究課題で得られた成果は、貧栄養環境において赤色光を強化した光の使用による農業生産の増大方法の開発やリン栄養の吸収能力の高い作物品種の作出などの契機となることが期待される。
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