研究課題/領域番号 |
17H05048
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研究種目 |
若手研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
昆虫科学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
小林 和也 京都大学, フィールド科学教育研究センター, 講師 (00648280)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
25,220千円 (直接経費: 19,400千円、間接経費: 5,820千円)
2019年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2018年度: 9,230千円 (直接経費: 7,100千円、間接経費: 2,130千円)
2017年度: 12,090千円 (直接経費: 9,300千円、間接経費: 2,790千円)
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キーワード | シロアリ / 有性生殖 / ゲノム / 性決定 / 単為生殖 / 進化 / 次世代シーケンサー / トランスクリプトーム / 胚発生 |
研究成果の概要 |
本研究では、スギオシロアリを用いて性の維持メカニズム解明を目指し、未受精卵の発生開始を決定する遺伝子と性決定遺伝子をゲノム・トランスクリプトーム解析によって探索し、それぞれの候補遺伝子を得た。前者については未受精卵の遺伝子発現量の解析により発現量の異なる10の遺伝子のうち、発生確率の高い卵で高発現していた3つの遺伝子を発見し、後者についてはドラフトゲノムに発現遺伝子の配列と性表現とリンクしている遺伝子マーカーの配列をマッピングすることで連鎖している遺伝子を特定した。また、理論研究として有性生殖が生物種の性質、個体群動態、ひいては群集動態に与える影響をモデル化した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
配偶子の発生開始や性決定は受精卵の極めて初期に生じる発生の重要イベントであるが、これらがどのように生じるのか、またこのメカニズムがどのように進化してきたのかに関する知見は少なく、昆虫では主にショウジョウバエやミツバチ、カイコに代表されるモデル生物に限られている。これらの昆虫は比較的最近になって分岐した分類群(完全変態昆虫)であり、より祖先的な不完全変態昆虫では研究が遅れている。 本研究は不完全変態昆虫の一種であるスギオシロアリを用いて性決定や未受精卵の発生開始を決める遺伝的メカニズムを解明しようとするものであり、今回の成果はその糸口となりうる。
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