研究課題
若手研究(A)
細胞内のリソソーム分解系の障害によりリソソーム病が生じるが、リソソーム酵素活性の低下だけでなく細胞内輸送の障害によっても類似した疾患が生じることが分かった。我々はセルラインにおいて遺伝子編集技術を用いてリソソームや細胞内輸送に関連する様々な遺伝子をノックアウトした細胞を作製し解析を行なった。リソソーム酵素欠損の一部においてのみ顕著にオートファジーが障害されており、活性化刺激に対する反応性から、オートファジー障害のメカニズムは一様ではないことが示唆された。
本研究により遺伝性希少疾患であるリソソーム病の疾患メカニズムの一端が明らかになり、今後のリソソームおよびリソソーム病研究を発展させるための細胞実験系や測定系が構築できたのは意義深い。また、リソソーム病に対する疾患特異的な治療法ではなく、共通の病態メカニズムを持つリソソーム病に対して疾患横断的に改善効果を与える手がかりとなる成果が得られ、今後本研究を発展させることで難病の治療法の開発につながることが期待される。
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すべて 雑誌論文 (3件) (うち国際共著 2件、 査読あり 3件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (5件) (うち国際学会 1件、 招待講演 1件)
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