研究課題/領域番号 |
17H06248
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研究種目 |
挑戦的研究(開拓)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
森林圏科学、水圏応用科学およびその関連分野
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
潮 秀樹 東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 教授 (50251682)
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研究期間 (年度) |
2017-06-30 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
20,540千円 (直接経費: 15,800千円、間接経費: 4,740千円)
2019年度: 7,540千円 (直接経費: 5,800千円、間接経費: 1,740千円)
2018年度: 7,800千円 (直接経費: 6,000千円、間接経費: 1,800千円)
2017年度: 5,200千円 (直接経費: 4,000千円、間接経費: 1,200千円)
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キーワード | 甲殻類 / ヘモシアニン / トロポミオシン / 食物アレルギー / 炎症 / アレルギー / 感作 / 節足動物 / エビ・カニ類 / アレルゲン |
研究成果の概要 |
甲殻類による食物アレルギーの発症機序はIgE介在性アレルギーだけでは説明できないと考え,甲殻類アレルギーは,いわゆる「食べ合わせ」のように,甲殻類ヘモシアニンがヒト免疫担当細胞を著しく活性化し,感作を誘発するという仮説を立てた.まず,甲殻類ヘモシアニンおよびその分解物がヒトおよびマウス樹状細胞等の炎症応答に及ぼす影響を明らかにした.甲殻類トロポミオシン経皮免疫誘導食物アレルギーマウスを用いてヘモシアニンがアナフィラキシーなどのアレルギー反応を増悪することを確認した.樹状細胞等に結合するペプチド配列を網羅的に探索し,食品成分中に見出される炎症誘導ペプチド配列を決定した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
現在のように動物タンパク質源が確保できる状況では,「甲殻類を食べない」という選択が可能であるが,FAO が提唱するように将来的な動物タンパク質供給手段として昆虫食が重要となる可能性も高い.甲殻類アレルギー患者が非常に高い確率で同じ節足動物門に属する昆虫類にも強いアレルギー反応を示す事実から考えると,本研究で想定している甲殻類アレルギー患者は,昆虫の摂取ができない可能性が非常に高い.本研究の成果は,甲殻類の処理方時あるいは調理時に経皮感作をできるだけ予防する方策が有効であることを示している.これらは,昆虫食で支えるかもしれない将来的な食料対策の一助となる.
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