研究課題/領域番号 |
17H06482
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
薄膜・表面界面物性
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
樋浦 諭志 北海道大学, 情報科学研究科, 助教 (30799680)
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研究期間 (年度) |
2017-08-25 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2017年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 酸化鉄 / 走査型トンネル顕微鏡 / 表面修飾 / 局所仕事関数 / スピン輸送 / スピントロニクス / 半導体量子ドット / 結合量子ドット / マグネタイト / 水素吸着 / 炭素吸着 / 薄膜表面・界面物性 / 走査トンネル顕微鏡 / スピンエレクトロニクス / 光物性 / スピン注入 / 界面修飾 / スピンデバイス / 表面・界面物性 / 走査プローブ顕微鏡 / 電子・電気材料 |
研究成果の概要 |
本研究では、スピン機能光デバイスの創製に向けてFe3O4/MgOの界面修飾による半導体への高効率な電子スピン注入を目指し、水素原子や炭素原子で表面修飾したFe3O4の表面電子物性を調べた。水素原子から表面、表面第二層への電子移動が水素吸着による表面スピン偏極特性の向上に寄与することを明らかにした。また、炭素蒸着機構を構築し、界面修飾に向けたサブモノレイヤー炭素膜の成長条件を確立した。さらに、超格子中の量子波を用いたスピン輸送により、長距離輸送中の電子スピン緩和を抑制できることを見出した。高スピン偏極発光材料として励起状態での電子スピン増幅効果をもつ結合量子ドットが有用であることを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
電子情報処理の省エネルギー化の切り札として実用化が期待される半導体スピントロニクスの展開において、電子スピンの生成源である強磁性電極材料、電子スピン状態を保持したまま長距離輸送できる半導体輸送材料、電子スピン状態を長時間保持できる高スピン偏極発光材料を創出することが重要である。本研究では、強磁性体の一つである酸化鉄に注目し、半導体への高効率な電子スピン注入を可能とする界面修飾に向けた実験的知見を得た。また、原理的に電子スピン緩和が生じない量子波による電子スピン輸送を提案し、実証した。さらに、量子ドット間で電子波動関数が結合した結合量子ドットが高スピン偏極発光材料として有用であることを見出した。
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