研究課題/領域番号 |
17H06494
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
社会心理学
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研究機関 | 北海道教育大学 |
研究代表者 |
櫻井 良祐 北海道教育大学, その他部局等, 特任講師 (20802961)
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研究期間 (年度) |
2017-08-25 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2017年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 自己制御 / セルフ・ライセンシング / 意志力 / 暗黙理論 |
研究成果の概要 |
本研究では、意志力の暗黙理論(意志力が有限であるか、あるいは、無限であるかについての人々の素朴な信念)の個人差が、セルフ・ライセンシング(自己制御の失敗に対する事前の正当化)の生起に影響を与えるかどうかについて、実験室を離れた日常場面において検証した。具体的には、意志力の暗黙理論の個人差を測定する尺度の日本語版を作成した上で、教育実習中の先延ばし行動に着目したパネル調査を実施した。結果、意志力の暗黙理論と、実際の先延ばし行動、および、教育実習の成績の間に当初想定した関連はみられなかったものの、意志力が有限だと思っている学生ほど、先延ばしをおこなう一般的な傾向が強いことが明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の成果としてまず、意志力の暗黙理論の日本語版尺度を作成し、オープンアクセスジャーナルにて発表したことが挙げられる。このことは、今後、意志力の暗黙理論研究を日本人を対象におこなう際の足掛かりを築いた点で学術的意義は大きいと言える。さらに本研究は、セルフ・ライセンシングの生起を生態学的妥当性の高い(日常場面に近い)形で検証するため、教育実習中の先延ばし行動に着目した調査を実施した。結果は予測を完全に支持するものではなかったものの、本研究の試みは、人々が、より充実した社会生活を営むために必要な自己制御過程の解明に対して一定の示唆を与えた点で学術的/社会的意義はあると考える。
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