研究課題/領域番号 |
17H06507
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
地域研究
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
内藤 寛子 東北大学, 東北アジア研究センター, 助教 (90801978)
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研究期間 (年度) |
2017-08-25 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2017年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 中国共産党 / 権威主義体制 / 人民法院 / 歴史的制度論 / 司法機関 / 現代中国政治 / 比較政治学 / 領導関係 |
研究成果の概要 |
本研究は、歴史的制度論の観点から、中国共産党と人民法院(司法機関)の領導関係を捉え直し、中国共産党一党体制下における人民法院の政治的機能を明らかにすることを目的とした。本研究が明らかにしたことは、以下の三つである。第一に、1980年代後半を決定的契機として、人民法院の政治的位置づけが相対的に高められ、その位置づけは現在まで続いている。第二に、中国共産党は司法の持つ「火災警報器」としての役割を、公安組織の肥大化を抑制するために利用した。第三に、人民法院の持つ利益構造を変える政策(法曹人材の専門職業化政策)を中国共産党が推進する際、人民法院は「部分的な対抗組織」になりうるということである。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
権威主義体制における司法機関は、違憲立法審査権を付与されておらず、また立法機関あるいは政治指導者からの独立性が極めて低いことから、政治的に機能することはないと考えられてきた。中国共産党一党体制下にある人民法院も同様で、政治指導組織である中国共産党から独立した存在ではない。 ところが、近年、中国共産党は、積極的に司法体制改革を推進している。司法の独立なき人民法院の機能の活発化とは何か。本研究は、この問いに対し、中国共産党と人民法院の領導関係の変容を歴史的制度論の観点から検討した。
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