研究課題/領域番号 |
17H06553
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
哲学・倫理学
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研究機関 | 宇都宮大学 |
研究代表者 |
山田 有希子 宇都宮大学, 教育学部, 准教授 (90344910)
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研究協力者 |
村上 恵理
千嶋 巌
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研究期間 (年度) |
2017-08-25 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2018年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2017年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
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キーワード | 哲学 / 倫理学 / 生命倫理 / 終末期 / ケア / 自己決定 / 死生学 / 生命 / 倫理 / 医療 / 医療者支援 |
研究成果の概要 |
本研究は終末期の「患者の自己決定」支援のための哲学研究である。本研究において、我々は①栃木医療センターの「自己決定支援マニュアル」作りを展望し、緩和ケアチームとの「月例医療倫理勉強会」を実施した。②これらの意見交換の機会を通じ、またアンケート調査によって、医療者にとっては1)患者との関係2)家族との関係3)医療チーム内の関係の他、4)労働環境の問題が予想以上に深刻であることが明らかになった。③生命倫理学の「自己決定」(または旧来のリビング・ウイル)は終末期医療の現場では空虚であり、かわってACPの必要性、そして医療現場の外からの支援(地域における社会的処方の取組)の必要性が明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
1)医療スタッフとの「生命倫理勉強会」を通じ、生命倫理学の理論的蓄積と医療現場との「ギャップ問題」を解決するため、理論と実践のフィードバック的研究を目指した。2)終末期医療では、個人の「自己決定権」にかえてACPの取組み、地域での「社会的処方」のの必要性が明らかとなった。3)ACP普及のために、連携医師らと共に、いわば潜在的患者としての若年層(小5~高校)を対象とした「死生学教育」の試み(18年8月「とちぎこども未来創造大学」)を実施した。4)患者の「全人的ケア」のためにも、現場で疲弊する<医療ケア者のためのケア>こそがむしろ急務であることが明らかとなった。
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