研究課題/領域番号 |
17H06560
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
素粒子・原子核・宇宙線・宇宙物理
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
永井 遼 千葉大学, 大学院理学研究院, 特任助教 (00801672)
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研究期間 (年度) |
2017-08-25 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2017年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | DAQシステム開発 / 光検出器 / ニュートリノ / 素粒子実験 |
研究成果の概要 |
本研究の目的は、2022/23年に計画されているIceCube実験高度化に用いる新型光検出器"D-Egg"に搭載するフロントエンドシステムを開発することである。このシステムには南極深氷河という過酷な環境での長期運転のために非常に厳しい条件が課される。本研究では、高性能ADCとFPGAを用いることでデッドタイムを極限まで抑える高速デジタル化回路基板を製造し、試験用のファームウェア・ソフトウェアを一から開発してこのプロトタイプを評価した。結果として、当初要求した性能のうち基板ノイズ以外の項目において要求を満たすことを確認した。これを基に次期プロトタイプ基板を設計し、現在製作に取り掛かっている。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は現行システムとは異なり、継続的なデータ収集を行うことでデッドタイムを抑え、広いダイナミックレンジにより、単光子事象から数百個の光電子までの事象を高分解能で検出することを可能とするデザインである。これについて本研究においてほぼ確立してはいるが、これからの検出器インストールにより、超高エネルギーニュートリノのエネルギー分解能の改善や氷河中の光学的特性の理解に貢献することが期待される。結果として、IceCube実験全体の系統誤差の改善につながり、高エネルギーニュートリノの起源天体の解明や、宇宙線の生成過程についての高精度での知見が得られることが期待できる。
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