研究課題/領域番号 |
17H06586
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
アジア史・アフリカ史
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
吉見 崇 東京大学, 大学院総合文化研究科, 学術研究員 (30805106)
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研究期間 (年度) |
2017-08-25 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2017年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 中国 / 中華民国 / 中国国民党 / 憲政 / 人身の自由 |
研究成果の概要 |
本研究は、中国国民党政権(1928年~1949年)が、一党独裁から憲政への移行を図っていくなかで、人身の自由という問題に対して、いかなる制度的、法的な改革を行ったのかを明らかにすることを目的としたものである。研究を進めた結果、以下のような結論を得た。すなわち国民党政権は、一党独裁下の暫定憲法や、中華民国憲法で人身の自由を保障する理念を謳う一方、イギリス(英米法系)のヘイビアス・コーパス(Habeas Corpus)に範をとった法律を制定し、この両者をもって人身の自由を守ろうとしたのである。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまでの研究では、国民党政権の性格として、一党独裁の側面が強調されてきたが、本研究の成果により、そうした国民党政権の位置づけを相対化していくことが可能となった。同時に、本研究の成果から、中国近現代史を民主主義や立憲主義という視角からとらえていく必要性を提起することができた。さらに、本研究の成果は、1949年以降の中国、すなわち中華人民共和国史や戦後台湾史を、国民党政権史からの連続性・断絶性という視角からとらえ直し、現在の中国や台湾を歴史的に再考することにつなげていけると思われる。
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