研究課題/領域番号 |
17H06641
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
耳鼻咽喉科学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
宮野 一樹 東京大学, 医学部附属病院, 登録研究員 (50801213)
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研究期間 (年度) |
2017-08-25 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2017年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | ドラッグデリバリーシステム / 高分子ミセル / シスプラチン / リンパ節転移 / がん幹細胞 / ナノバイオ / ドラックデリバリーシステム |
研究成果の概要 |
頭頸部扁平上皮癌細胞株では、腫瘍細胞や新生血管に発現しているαvβ5インテグリンとがん幹細胞 (CD44v9) の共発現が認められており、それらをターゲットとするcRGDペプチド搭載シスプラチン内包高分子ミセル(cRGD-CDDP/m)を開発し、ヒト舌癌リンパ節転移マウスモデルに対する抗腫瘍効果を検証した。転移リンパ節におけるcRGD-CDDP/mの薬剤集積性は、CDDP、CDDP/mの薬剤集積性と比較しはるかに優れており、特に薬剤投与早期における薬剤集積性は顕著であり、その結果、転移リンパ節に対する抗腫瘍効果に優れており、ヒト舌癌リンパ節転移マウスモデルの生存期間の延長が認められた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
今後cRGD-CDDP/mが臨床応用される場合には、転移リンパ節における抗腫瘍効果のみならず、微小転移の可能性があるリンパ節における転移成立阻止効果により、頭頸部扁平上皮癌の治療戦略において既存の予防的頸部郭清術に取って代わる革新的なドラッグデリバリーシステム(DDS)製剤となる事が期待される。また、有害事象が少なくかつ腫瘍選択的な薬剤投与が可能となる事で、社会生活を継続しながらも高い治療効果を享受する事が可能となり、患者本人の経済的負担、並びに副作用対策医療費の軽減が期待され、患者のQOL、医療経済の側面においても多大なメリットがもたらされると考えている。
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