研究課題/領域番号 |
17H06683
|
研究種目 |
研究活動スタート支援
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
日本史
|
研究機関 | 一橋大学 |
研究代表者 |
芹口 真結子 一橋大学, 大学院社会学研究科, 特任講師(ジュニアフェロー) (70801158)
|
研究期間 (年度) |
2017-08-25 – 2019-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
|
配分額 *注記 |
2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2018年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2017年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
|
キーワード | 近世史 / 宗教史 / 仏教教団 / 幕藩領主 / 宗派間対立 |
研究成果の概要 |
本研究では、教学以外の件で諸宗派が対立した場合の幕藩領主による対応のあり方と、宗派間対立の社会的な影響を、浄土宗と真宗諸派が宗派名をめぐって対立した「宗名論争」を題材に検討することで、宗教と政治権力双方が有する近世的特質を明らかにした。 具体的には、各地に残る仏教教団関係史料や幕府・藩政史料を調査・収集し、宗名論争における東西本願寺や増上寺、幕藩領主の対応、地方寺院の諸動向などの解明に資する史料を入手し、宗名論争の総合的な分析を行うことができた。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
宗名論争では、仏教教団側による幕藩領主への様々な働きかけが行われた。本研究では、仏教教団と幕藩領主双方の史料の調査・分析を通じ、仏教教団と幕藩領主の交渉が、触頭寺院と幕藩役人との個人的な関係に基づいて行われ、論争の展開に影響を与えていたことを解明することができた。これは、幕藩領主と諸集団との間で交わされた様々なルートによる交渉を検討する上でも参考となる。 また、宗名論争では寺請状や宗門改帳の宗名記載方法をめぐっても対立が生じた結果、宗門改帳の提出方法自体が変更されるなど、幕藩領主の宗教行政や、民衆の生活、浄土宗・真宗以外の他宗派にも大きな影響を与えていたことを明らかにすることができた。
|