研究課題/領域番号 |
17H06694
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
保存治療系歯学
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
枝並 直樹 新潟大学, 医歯学系, 助教 (80804567)
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研究期間 (年度) |
2017-08-25 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2017年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 象牙芽細胞 / 歯髄myofibroblast様細胞 / TGF-β1 / myofibroblast / 生理活性物質 / α-smooth muscle actin / 歯髄保存療法 / 修復象牙質形成 / M2マクロファージ |
研究成果の概要 |
深在性のう蝕治療における覆髄処置は、歯髄を保存するための最終手段であるが、これまでに修復象牙質形成(歯髄の治癒)を直接的に促進するような、生物学的治療法は開発されていない。本研究では、歯髄治癒過程で一過性に出現するα-SMA陽性myofibroblast様細胞の誘導が治癒を促進するのではないかという仮説のもと、新規歯髄保存療法の可能性を模索した。 具体的には、歯髄細胞に各種生理活性物質を作用させ、α-SMAの発現変化を比較した。その結果、TGF-β1が最も効果的にα-SMAの発現を上昇させた。またα-SMAを高発現している細胞は、容易に象牙芽細胞様に分化し、高い石灰化能を示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
TGF-β1が歯髄細胞からmyofibroblast様細胞への形質転換を誘導し、さらに象牙芽細胞様細胞への分化を早めたことは、TGF-β1の適応で歯髄治癒を促進できる可能性を示している。今後、適切な担体が開発できれば、現状の無機的な覆髄剤に代わり、新たな生物学的覆髄剤として、迅速な修復象牙質形成を可能とするだろう。 また、象牙芽細胞様細胞の、前駆細胞とも言えるmyofibroblast様細胞の特性が明らかになったことは、今後の歯髄生物学の発展に貢献すると思われる。
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