研究課題/領域番号 |
17H06713
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
身体教育学
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研究機関 | 北陸先端科学技術大学院大学 |
研究代表者 |
鳥居 拓馬 北陸先端科学技術大学院大学, 先端科学技術研究科, 助教 (90806449)
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研究期間 (年度) |
2017-08-25 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2017年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 運動制御 / 身体技能 / 身体知 / 運動 / 手抜き / 認知科学 |
研究成果の概要 |
本研究ではおもに制御理論および力学系理論の知見を踏まえ,優れた運動制御に関する研究代表者の仮説を提案して理論的・経験的に検討した.具体的には,投球動作に関する実験研究を行い,数人の被験者の投球動作をモーションキャプチャで記録し,複数回の投球動作の軌道のフラクタル次元を分析した結果,ボールのリリース時点(要所)での低次元化を示唆する仮説と整合的な結果をえた.これらの実験結果を理論的に裏づけるため,数値シミュレーションを用いた検討も並列して進め,仮説を支持する結果をえている.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
人間の動作は複数の筋や腱や骨や神経細胞など無数の組織の協調で成り立つ.工芸職人や運動選手は優れた能力を発揮できるが,どのような運動制御で実現されるかは未解明の点が多くある.本研究では運動に関する理論に基づき,一流の技能を生み出す優れた運動が力学系のフラクタル次元で特徴づけできると考え,投球動作で検討した.投球動作ではボールをリリースする時点が最も正確さを要する「要所」と考えられるが,実験では予想通りその時点でフラクタル次元が低くなった.課題の要所は一般に言語化しにくい知識すなわち暗黙知だが,今回の結果は運動の暗黙知を動作データから解き明かす基礎的な知見だと考えている.
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