研究課題
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本研究課題では,小分子が内包されたフラーレンにおける分子内相互作用の評価を行なうと同時に,金属試薬を用いたフラーレン骨格外部の新しい反応開発を行なうことを目的としている.1)内包水分子とアザフラーレンのカチオンおよびアニオン中心との相互作用評価:アザフラーレン(C59N)の酸化体であるC59N+において,NMR緩和時間を用いて,内包された水分子と骨格上のカチオン中心には静電引力が存在することが明らかとなった.また,Brwon大学 Wang教授との共同研究により,質量分析の原理を用いて真空中でアザフラーレンアニオン(C59N-)の発生を達成し,内包された水分子とアニオン中心とのクーロン相互作用を明らかにした.2)金属触媒を用いたフラーレン骨格外部の構造変換:Pd触媒を用いて,C60骨格上にπ縮環構造を導入することに成功した.この手法は,あらかじめ構造修飾した誘導体を用いることでも適用可能であり,HOMOを制御することにより位置選択的なπ縮環反応が進行することがわかった.さらに,水分子を内包した開口C60誘導体においても反応は同様に進行し,単結晶X線構造解析の結果,内包された水分子の配向は,開口部および縮環構造の導入により静電的な影響を大きく受けることがわかった.
29年度が最終年度であるため、記入しない。
すべて 2018 2017
すべて 雑誌論文 (5件) (うち国際共著 1件、 査読あり 5件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (16件) (うち国際学会 3件、 招待講演 1件)
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