研究課題/領域番号 |
17H06863
|
研究種目 |
研究活動スタート支援
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
教育工学
|
研究機関 | 兵庫教育大学 |
研究代表者 |
澤山 郁夫 兵庫教育大学, 学校教育研究科, 助教 (10806194)
|
研究期間 (年度) |
2017-08-25 – 2019-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
|
配分額 *注記 |
2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2017年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
|
キーワード | 誘引性付加物 / Seductive Details / 成績上昇量 / 学習時間 / メタ認知的モニタリング / 個人差 / 適性処遇交互作用 / 自己調整困難 / 教育工学 / eラーニング / SNS / 学習者特性 / 社会的促進 / 社会的抑制 / 内省報告 / 学習成績 |
研究成果の概要 |
本研究の目的は,「学習者同士の繋がる仕組み」がポジティブに働く状況とネガティブに働く状況についての理論的整理を試みるとともに,より効果的な学習インターフェイスのあり方について検討することであった。計936名の18~29歳を対象としたオンライン実験の結果,「学習者同士の繋がる仕組み」のような学習インターフェイス上の付加物は,成績下位層の学習者に対しては,学習時間の増加を媒介して成績上昇量を増加させる一方で,成績上位層に対しては,自身の学習についてのメタ認知的モニタリングの抑制を媒介して成績上昇量を抑制していた。これらの結果から,効果的なインターフェイスは成績層によって異なることが示唆された。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
「学習者同士の繋がる仕組み」のような付加物の呈示効果については,これまで,学習者の動機づけを高めるというポジティブな側面と,内容理解を妨げるというネガティブな側面の両者が報告されていた。また,そのどちらがより強く学習パフォーマンスとして現れるかについては,個人差の存在が示唆されていた。本研究では,この個人差は「学習者の成績層」によって説明可能であることを明らかにした。とりわけ,付加物が成績下位層の能動的な学習を引き出すことが示された点にその意義を主張することができる。付加物については,十把一絡げに取り除いてしまうのではなく,慎重に検討を重ねていく必要がある。
|