研究課題/領域番号 |
17H06892
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
動物生産科学
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
新居 隆浩 広島大学, 生物圏科学研究科, 助教 (90804873)
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研究期間 (年度) |
2017-08-25 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2017年度)
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配分額 *注記 |
2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2017年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | ニワトリ / 腸管炎症モデル / DSS / 炎症性サイトカイン / マクロファージ / 肝機能障害 / 腸管粘膜 / 炎症 / 産卵 / プロバイオティクス |
研究実績の概要 |
腸内環境と内分泌制御機構との関連を調べるために、感染による腸内環境悪化モデルとして、デキストラン硫酸ナトリウム(DSS)の経口投与によるニワトリ腸炎モデルの作出に取り組んだ。そのため、産卵鶏においてDSS投与が腸管炎症の誘導に有効であるかの検証と、血中成分に及ぼす影響を解析した。 300日齢の白色レグホン産卵鶏に、0, 9 mg/ 4 ml/ kg BWのDSS水溶液または水(DSS区または対照区)を5日間経口投与し、6日目に十二指腸、空腸、回腸、盲腸および結腸を採材した。材料はHE染色による組織像の観察と、腸管粘膜中のマクロファージ分布頻度の解析、および粘膜中のIL-6の遺伝子発現解析に用いた。その結果、DSS区では盲腸においてのみ粘膜の表面上皮細胞の剥離や血球浸潤が観察され、マクロファージ分布もDSS区で対照区よりも多かった。IL-6発現は盲腸でのみDSS区で高かった。以上のことより、DSS投与は産卵鶏の盲腸粘膜において炎症を誘導することが示された。 続いて、①上述の試験に加えて、②1日おき(試験開始0、2,4,6日目)に投与し、7日目に採材する試験を加えて、試験期間中の血漿中のグルコース、ALT、TG、NEFA濃度の測定と、回腸および盲腸粘膜のIL-8とIL-10の遺伝子発現を解析した。その結果、連続投与の①では、DSS区は日数の経過に伴いALT、TGおよびNEFAは増加し、グルコース濃度は低下した。隔日投与の②では、①と同様の変化を示したものの、その変動幅は①よりも小さかった。IL-8とIL-10発現は、①と②いずれも盲腸でのみ対照区よりDSS区で高かった。以上のことより、DSS投与は盲腸の炎症を誘導するが、肝機能障害を引き起こす可能性が考えられた。しかし、これらの炎症や血中成分への影響はDSS投与方法を調節することで軽減が可能であると推察された。
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現在までの達成度 (段落) |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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