研究課題/領域番号 |
17H07020
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
無機化学
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研究機関 | 大阪市立大学 |
研究代表者 |
田部 博康 大阪市立大学, 大学院工学研究科, 特任助教 (50803764)
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研究期間 (年度) |
2017-08-25 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2017年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | シアノ架橋錯体ポリマー / プルシアンブルー / アンモニア / 一酸化窒素 / 放出 / シグナル分子 / ガス分子 / 吸脱着 / 配位高分子 / 多核錯体 / 小分子 |
研究成果の概要 |
プルシアンブルー型構造を有するシアノ架橋錯体ポリマー{M'[M(CN)6]}nのうち、一部のCN配位子をアンモニア(NH3)分子に置換した錯体ポリマー{M'[M(NH3)(CN)5]}nを合成した。得られた錯体ポリマーを緩衝溶液に浸漬させたところ、NH3分子が錯体ポリマーから放出されることをインドフェノール呈色法により明らかとした。NH3分子を放出後の錯体ポリマーは、元々NH3が結合していたMCイオンに配位不飽和サイトが発生する点で興味深い。そこで、MCをルイス酸点として用いたリン酸エステルの加水分解反応を行った。その結果、本錯体ポリマーが加水分解反応の良好な固体触媒となることが分かった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまでにも配位高分子を用いた小分子放出材料が開発されてきたが、配位高分子を合成後に小分子を固定するため手間がかかる、担持体の体積が大きく小分子の密度が小さい、小分子の精密制御が困難であるといった問題があった。本研究は、配位高分子の骨格自体の一部をガス分子で置換するという、従来の問題を解決しうる材料を得るための分子設計手法を開発した点に学術的意義がある。 また近年、ガス状小分子の生理活性物質としての機能に注目が集まっている。本材料を利用すれば、将来、生理活性物質の濃度や量と細胞活性の関連の解明といった研究に繋がり、医薬品開発などのための基礎技術になる点で社会的に意義がある。
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