研究課題/領域番号 |
17H07021
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
法医学
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研究機関 | 大阪市立大学 |
研究代表者 |
池田 知哉 大阪市立大学, 大学院医学研究科, 助教 (10620883)
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研究期間 (年度) |
2017-08-25 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2017年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 浮腫 / 免疫染色 / 血管傷害マーカ / 炎症マーカ / Computed Tomography / visualization |
研究成果の概要 |
浮腫の重症度判定のために,生化学的・分子生物学的,画像解析学的に評価法について検討した.浮腫の形成に関与すると考えられる,インターロイキン6(IL-6),ミエリン塩基性タンパク(MBP),神経特異エノラーゼ(NSE)で解析を行った.IL-6は頭部外傷例,NSEは頭部外傷や中毒例,MBPは中毒例において,それぞれ脳脊髄液中の濃度が高値を示した.中毒死の際に生じる浮腫の原因は,循環障害や炎症によるものより,神経傷害が主要病態である可能性が示唆された. また,CTによる下肢の画像解析によって,CT値分析による浮腫の客観的評価を行い,剖検時の指圧による主観的評価と同様の評価が可能である事を明らかにした.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
浮腫の原因を生化学的・分子生物学的手法を用いて多角的に評価・検討することにより,浮腫の形成機序が,原因により異なることを示し,どのような病態が浮腫の主要要因であるか鑑別できる可能性を明らかにした. また,浮腫の初期変化や遷延的変化を肉眼病理学的所見のみから,その重症度を評価することは困難である.死亡時画像検査結果をvisualizationし,数値化することで,主観的評価であった浮腫の評価を客観的に行うことが可能である事を示した.本研究結果は,法医学分野のみならず,臨床医学分野における浮腫の重症度判定や予後予測への応用が考えられ,診断・治療の一助となりうることが期待される.
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