研究課題/領域番号 |
17H07089
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
人体病理学
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
紅林 泰 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 助教 (40805123)
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研究期間 (年度) |
2017-08-25 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2017年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 肝細胞癌 / 肝 / 免疫 / 微小環境 / B細胞 / 形質細胞 / 免疫学 / 病理学 / 腫瘍免疫 / 病理 |
研究成果の概要 |
肝細胞癌の免疫微小環境を検討するため、肝細胞癌切除検体の標本上において様々な種類の免疫細胞を染め分け(多重免疫染色)、顕微鏡を用いて各免疫細胞の数と分布を詳細に検討した。統計学的に解析した結果、肝細胞癌における免疫微小環境は3つのパターンに分類されることがわかった。このうちImmune-highパターンとした一群はT細胞とB細胞・形質細胞の共浸潤に特徴付けられ、このような免疫微小環境を呈する肝細胞癌は術後の再発率が有意に低かった。また、肝細胞癌が多段階発癌の良いモデルであることを用いて、肝細胞癌の多段階発癌の過程で免疫微小環境も段階的に変化することを示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
癌に含まれる多様な免疫細胞がどのような組み合わせて浸潤して免疫微小環境を形成しているのかに関しては不明な点が多かった。本研究の学術的意義は、肝細胞癌における免疫微小環境の全体像を組織病理学的に最も直接的な形で示すことで、その疑問に答えた点にある。社会的意義としては、免疫微小環境の分類が、従来の病理学的・分子生物学的分類に加えて肝細胞癌の予後予測因子として重要であり、臨床病理学的にも応用が可能であることを示した点が挙げられる。
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