研究課題
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致死的であるインフルエンザウイルス感染に続発する肺炎球菌2次感染のメカニズム解明は急務である。同2次感染を再現するマウスモデル(非致死量インフルエンザウイルス経鼻投与→7日後に肺炎球菌経鼻投与)を確立した。エピジェネティクス(DNAの配列変化を伴わない遺伝子発現を制御・伝達する機構)に注目し、同モデルでEzh2 cKO群の生存率が対照群と比較して有意に低下し、肺炎球菌感染後の肺NK細胞がcKO群で有意に増加することを示した。肺炎球菌感染前のNK細胞中和抗体投与でcKO群の生存率は改善傾向を示し、同2次感染でEzh2がNK細胞関連遺伝子群の発現調節を介して保護的作用を示す可能性が示唆された。
インフルエンザウイルス感染に続発する肺炎球菌2次感染は致死的であり病態は十分に明らかになっておらず、抗菌薬や抗ウイルス薬による治療のみでの予後改善が難しいという現状がある。本研究では、同疾患においてエピジェネティクス(DNAの配列変化を伴わない遺伝子発現を制御・伝達する機構)という新しい角度からのアプローチを試み、NK細胞という免疫担当細胞がその病態に関与している可能性を見出した。将来的な新規薬剤の創薬や予後改善につながる一助になると考えられる。
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すべて 雑誌論文 (8件) (うち査読あり 8件、 オープンアクセス 6件) 学会発表 (3件) (うち国際学会 2件)
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