研究課題
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アトピー性皮膚炎(AD)の患者数は増加しており、なかでもその痒みは難治である。本研究ではかゆみへの関与が未だ不明瞭である神経細胞と免疫細胞の相互作用に着眼し、かゆみにおける役割を解明するために、ADモデルマウス及び患者皮膚を用いて研究を行った。炎症皮膚の特性化により、好酸球浸潤が明らかとなった。AD皮膚に浸潤する好酸球は神経細胞に接触しており、相互に作用していることが示唆された。以上のことから、好酸球を標的としたADの痒みの新規治療法の開発に繋がると考えられた。
かゆみは『掻破したいという欲望を起こさせる不快な感覚』として定義されており、近年では外部異物に対する自己防衛反応や全身の異常を知らせる警告(アラーム)として考えられている。知覚異常としてのかゆみは、痛みと同様にQOL(qualityoflife)を著しく低下させる。特に、既存治療が無効な難治性のかゆみは不眠、自殺率(願望)の増加、労働・勉学障害等の一因となっており、世界中で難治性かゆみの新規治療法の開発が進められている。本研究成果により、ADにおける好酸球の新規制御法の開発及び好酸球を標的とした新規痒み治療法の開発に繋がると考えられ、大変意義がある。
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すべて 雑誌論文 (5件) (うち査読あり 5件、 オープンアクセス 5件) 学会発表 (6件) (うち国際学会 2件)
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